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家庭格差の学力格差への連動を示す御茶の水女子大のSES調査に関する整理。重要です!【長尺】

他参考別記事;学力格差~最大の要因は「社会経済的背景」、学習時間の効果は「限定的」: 土佐のまつりごと

 

家庭格差と学力格差の連動を考えるにあたって、御茶の水女子大のSES調査が極めて重要な客観的材料になると考えられますが、その重要性に比して必ずしも一般的な認知度は高くないのではないかと考えられますので、こちらのブログでも整理記事としてまとめておきます。

1.SES調査とは

SESとは、子供が属する世帯所得と父母の学歴を合成した指標で、親の所得や学歴が高いほど高値になります。調査では、これと子供の努力の量ともいえる学習時間を基に、学力テストの成績の分布を調べました。その結果分ったのは、1日平均3時間以上という最も長い区分勉強していて且つSESが最も低い子供の成績が、全く勉強しない最高SESの子供に及ばないという衝撃的な事実です。

つまり、所得等の家庭環境が劣位にある子供はいくら頑張っても良い環境に身を置く勉強しない子供を(傾向的に)逆転できないことを意味します。

2.SES調査から言えること

調査結果から言えることは、将来の個人の収入格差に直結する学力の差は、努力よりも家庭の環境により大きく左右されるという厳然たる事実です。教育とは、資本主義経済で対等な条件で勝負できるようにするための知的基盤を形成するのが少なくとも名目上の意義と認識されているかと思いますが、これではその意味をなしません。参照記事中で耳塚寛明御茶の水女子大教授も以下のように指摘しています。

我々の社会は、能力と努力に依って自分の地位を手に入れることができる―そういう前提で組み立てられています。家庭の状況に依って子供が平等な機会を手にできないというのでは、その前提自体が覆されてしまいます

3.政策的なあるべき方向性

以上を踏まえると、政策的なあるべき方向性はいかに効率的・効果的に家庭格差を解消していくかが重要であることが分ります。高所得世帯から徴税財源を原資に低所得層へ教育バウチャー(利用券)を拡充するのは1つの典型例です。又、反発するであろう高所得世帯の収益は、買い手である社会があってこそのもの(自分で錬金したものではない)であるだけでなく、有利な条件に恵まれたことによって得られたものに他ならず、十分に社会に還元されて然るべきものであるという事実認識の普及も極めて重要です。

 

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