案五四三(1543/And-Go-Sea-Sun/アンゴーシサン/暗号資産)

一コマ漫画風にした時事ネタです(produced by 横井宏英)

アラフォー・クライシスと7040問題に見る真の格差【長尺】

2017年12月14日放送のクローズアップ現代プラスでは「アラフォー・クライシス」として、社会人に出たのが就職氷河期だった現在35歳から44歳くらいまでの層(39歳の筆者はちょうどど真ん中!w)が、就職や昇進等でもろに割を食い、賃金水準が大幅に低く抑えられてきたのみならず、今後も収入増が期待できずに年を重ねる危機的状況あると取り上げられていました。これらの層は条件の悪さから親と同居してきた割合も多く、親の年金収入も当てにせざるを得ない中、親が70歳(子が40歳)に達して親の介護や医療コストが増して共倒れになる深刻な問題が「7040問題」として更なる危機になっていると指摘しています。はっきり言えば、全世代を通じて最大の弱者は子供でも老人でもなくこの層の低中所得層であり、政府が給付を配分すべきはもっとも格差の偏りが大きいこの層の低中所得層です

この層の低中所得層を弱者の弱者たる所以にしている理由は重層的に積み重なっており、単純ではありません。就職で割を食い非正規等の相対的に条件の悪いポストに就いている事、そのため昇格等による賃金上昇が少なく今後も期待できない事、これまで所得水準が低かったことによる蓄積や資産がない事、結婚しにくくなっており配偶者や老後の子供からの支援が期待できず普通以上に将来に向けたストックが必要な事、が相互に影響を及ぼし合い、全体のリスクを大幅に押し上げています。この層に対する分配の必要性を見る時は、このように長期スパンで計算する必要があります。支援の優先順位や内容を履き違えている政府に対して、この層自身が正確に格差の実態を認識し、団結して政府に声を上げていかなければなりません。