案五四三(1543/And-Go-Sea-Sun/アンゴーシサン/暗号資産)

一コマ漫画風にした時事ネタです(produced by 横井宏英)

日本の幸福度51位は政治的・社会制度的に見ればこうなると思いますよ。【長尺】

経済大国である日本の幸福度が低いのは時々取り上げられますが、幾つかの理由は簡単に考えられると思います。

1.格差の拡大

日本の場合、大富豪が多いといった類の格差は米国等と比べて少ないとされていますが、特徴的な格差が幾つか見られます。代表例の1つは、非正規問題のように身分やポジションを脱却しにくい格差

又、代表例の2つ目は、経営者や医師、政治家の世襲等で顕著ですが、ハイポテンシャルの家庭の子が高所得層になり、ローポテンシャンルだと貧困に陥り易い循環構造型格差です。

2.貧弱な社会保障

日本は国民皆保険や皆年金等により社会保障大国とされていますが、非効率なシステムのため幸福度を低めています。医療・介護分野では延命治療のウェートが大きい一方で、特養・ホスピス等入所型施設の不足や麻酔医療の遅れ、安楽死制度の不備等、QOL改善に繋がる機能が弱く、市場規模に比して幸せを感じている人が少なくありません。

又、年金も医療もですが、所得に応じて累進的に負担を求めることのできない保険制度になっているため、経済的弱者により手厚い給付が行われる形が弱くなっています。再分配の目的を明確にするためにも本来は徴税により原資を賄わなければなりません。

3.不合理な慣習と教育

昔に比べれば薄らいでいるかも知れませんが、家族の縛りが強い(身内と外との壁を作り易い)ことにより、ニーズに即したコミュニティが拡大・形成されにくくなっています。又、社会は助け合いで成立することについての教育機能が弱く、社会に不可欠な再分配機能が働かせにくくなっています。

それらの結果、孤立し易い環境が生まれており、幸福度に悪影響を与えていると見られます。

 

政治はこれらを少しでも解決に繋げるのが宿題です。

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