案五四三(1543/And-Go-Sea-Sun/アンゴーシサン/暗号資産)

一コマ漫画風にした時事ネタです(produced by 横井宏英)

クローズアップ現代プラス『思いがけない退去通知 あなたも住宅を追われる!?』感想

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本日のクローズアップ現代プラスは、高度経済成長期に建設された老朽化した集合住宅の取り壊しに伴い立ち退きを迫られた1人暮らしの高齢者が、民間賃貸住宅への入居を断れられる等して漂流する問題でした。

 

取材やゲストで指摘された問題要因は、

1.自治体が、将来の人口減少等を見越し、ニーズがあっても低所得者向けの公営住宅を増やさないので、受け皿がない。日本の公営住宅の比率は他の先進国平均に比べて低い。

2.民間賃貸住宅経営者側が、孤独死の可能性を懸念して受入れを拒否。

3.民間賃貸住宅経営者側は、連帯保証人がいないことから、受入れを拒否。

4.中所得層の持ち家購入支援という高度経済成長期の中心的な政策を引き摺って、低所得向け住宅対策が不十分。家賃補助制度がないのは日本はだけ。

等。いずれも酷い話です。

 

基本的に国・自治体の無策といえるでしょう。生活の最低限の基盤に関する現在のニーズに対応するのは行政の当然の責任ですから、民間に委任する等して、供給を確保しなければなりません。

 

2,3については、孤独死や連帯保証人がいない場合に対応した民間保険等が登場してきているようですが、賃料に上乗せされて低所得の賃借人の負担が増えている等、支援制度としては全く不十分です。身寄りのない老人は、明らかな相対的弱者ですから、行政が優先的に救済すべき対象です。

 

4については流石に政策の転換が遅すぎでしょうw。国や自治体は構造的な変化を踏まえ、将来を予測してインフラ整備しなければ税金を取る資質に欠けます。国・自治体の猛省を促したいところです。

 

壊れた福祉

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